美容室を運営していくにあたって最も大事な指標のひとつ『再来率』ですが、この再来率という言葉にとらわれすぎて施策を間違うってことがよくあります。
お店ごとに設定した『〇〇日再来』
これをちゃんとコントロールして顧客さまに再来周期を早めるご提案をし、年間支払額(LTV)を上げていく施策はどこの美容室も努力している点ではありますが、
実は1つ重要な〝見落とし〟をしています。
『期間外来店者の集客方法』です。
例えば45日再来、60日再来、90日再来、120日再来とそれぞれ数字を追い、その期間内に来店する人を増やしていくのは良しとしましょう。
でも、半年や1年経ってもリピートしていないお客様はたちまち『失客扱い』され、他の美容室に〝浮気した〟もしくは〝来なくなった〟とみなされてます。
が、実はこれが大きな落とし穴である事は殆どの美容室が気づいていません。
結論から言うと、
1年間来店がないお客様は失客してません。
失客とは、お客様を失うと書きますがつまり『お店のリピート客ではない』という認識とします。
ですが想像してみて下さい。
『めっちゃ美味しかった!また行こう!』と思ったご飯屋さんでも結局1年以上行ってないことってありませんか?
特別な日に大切な人と訪れた素敵なレストランがあったとして、数年後の記念日にまた利用する事なんてザラにあります。
でも毎月行く訳ではないし、普段は他のレストランにも行く。
思い出のレストランには特に不満があるわけでもないし、なぜ行かない?と言われたら特に理由がない場合もありますね。
これはたまたま飲食店の例をだしましたが、美容室ではなぜ一年に一回行く場所じゃダメなんでしょうか?
もっと言うならば、色んな美容室を気分やタイミングや条件によって使い分けるのは何故ダメなんでしょうか?
先日このようなツイートをしました。
美容室はリピート率を大事にしますのでよく〇〇日再来と%を追い向上させるのがスタンダードです。
— いわた@美容室マーケター (@iwata_marketer) September 29, 2020
が、
半年1年経ったお客様は『他店にリピした』とみなされ急に失客扱いをし、気まずい空気にしてるのは実はお店側です。
『別に気分やタイミングで美容室使い分けても良くない?』て人は一定数いる。
このように、実は美容師側の価値観とお客様側の価値観が合ってない場合がみられ、そのすれ違いにより沢山のお客様を逃してる事に気付いてないお店が沢山あります。
お客様が、想定した日数内にリピートしない理由は様々です。
もちろんその美容室が気に入らなくてリピートしない場合もあります。
ですが、お客様が一度行った美容室にリピートしない理由の多くは
・なんとなく
・タイミングが合わない
・技術接客が下手
これだそうです。
『タイミングが合わない』
『技術接客が下手』
これは努力でなんとかするしかありませんが、実は1番見落としているのは『なんとなく違う店に行ってしまった』というお客様。
この人たちは理由さえあれば再度お店に来てくれる確率が非常に高いのです。
例えば超気に入ったブランドの服があったとして、すごく満足してるし気に入ってるけど、全身そのブランドの服で毎日過ごしている人ってほぼいませんよね。
私たち美容師からすれば『服と髪型は違う!美容室は同じ人にやってもらうからこそ良いものだ』と思いたい気持ちはよくわかりますが、実はお客様にとってはそうでない可能性もありませんか?
という事で、よほど小規模のサロンを除くほとんどの美容室はこの『回遊客』をうまく売上に繋げられていません。
つまり、回遊客様は美容室を回遊する前提で集客すれば、新規顧客よりももっと広告費は抑えられ、売上に繋げやすいのです。
もちろんVIP客、もしくは高リピート客様が大事なのは言うまでもありませんので、その方々をいかに囲い込むか?単価をあげていくか?はどの業種でも同じです。
しかし『ライトバイヤー』つまり中間顧客層の年間支払額こそが、1番お店の売り上げの中枢を握っている事を考えなければいけません。
例えば『パレートの法則』は美容室には当てはまりません。
あらゆるビジネスにおいて、全体の売上の8割は上位2割のお客様で成り立つ。
というのがパレートの法則ですが、美容室においてVIP客2割が店の売上8割なんて事は(普通は)ありえません。なぜなら単価の幅が狭いからです。
(2割の客が1度の会計でウン十万で、その他8割の客が5,000円...とかはあり得ませんね。)
話は逸れましたが、
ではその『回遊客』をどのように取り戻し、うまく集客をしていくか?については次回のブログにでも書こうと思います😌🤚🏻
では〜
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